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3 ランプソサエティ チーゴ編 
見なおせば、見直すほど長くなる罠ーー

内容が少しシビアになっておとぎ話っぽさなくなっています・・・・。



よろしければ、続きからどうぞ

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3:出会い2



床に突っ伏して、感情を爆発させてようとしていたチーゴの側をカラコロと何かが転がってきた。
チーゴが壁めがけて投げた衝撃で荷袋から中身が全て弾き出されて部屋中に散乱していた。

チーゴの側に転がってきたのは小さな古いランプだったーー
それは途中の小さなオアシスで盗賊に襲われていた商人一家をたまたま居合わせたチーゴが助けたので、その時に礼としてもらった物だった。




「護衛として雇った男たちが突然、裏切って襲ってきたのです。
 あなた様が助けて下さらなければ、私たち、一家全員皆殺しにされていたでしょう。」

と商人の一家の主人から震える声で涙ながらに感謝された。
商人は自分の妻、娘と駱駝を3頭分の商品を連れた小さな隊商だった。
俺は礼なんかいらねぇって何度も固辞したのだが、

「3つの願いを叶えてくれる魔法とランプです。
 最後の願いはあなた様の手に渡るようにと願ったので、ぜひ、お持ちください。」

と強引に手渡された。


「ちょっと待ってくれ、それが本物の魔法のランプだって言うんならさ、俺の助けなんて要らなかったんじゃねー?
 しかも最後の願いは残ってたのなら、なおさら そのランプの魔神とやらに助けてもらう事ができたんじゃねぇのか?」

思わず、素朴な疑問を投げかけてしまった。

「ランプの魔神は願い事が曖昧な言い方では叶えてくれないのです。
 ただ、『助けて』と願うだけではダメなのです。
 『振り下ろされる剣から守ってください。」 とか、具体的でなくては叶えてくれないのです。
 だから、今みたいに咄嗟の時には意外に言えないものですよ。」

 と、商人は泣き笑いの複雑な笑顔を見せて 大事そうに奥さんと小さな娘を抱きしめた。
俺はそんな一家を見て、助ける事が出来て良かったと思いながらも、ランプの魔神について、熱心に話をしだした商人に困惑していた。

「ふ・・・ あなたは全く私の話を信じていないのですね。
 ランプに魔神がいる事なんて・・・。
 私達だって実際に出てくるまで魔神がこの世にいるなんて思いもよりませんでしたよ。」

もっと話を熱心に聞いてくるだろうと思っていた商人は俺の反応にそう言って、自分をを心配そうに見上げていた、きらびやかな装飾品で着飾った奥さんと娘の頬に口づけた。
そうして、俺は商人一家を途中の安全な街まで同行する間、ランプの魔神の話を聞かされる羽目になった。


「私がランプを手に入れたのはただの偶然なんです。
 祖父から形見として受け取った古い家の片隅に置いたあった小さなランプを貧しさから売ろうと思って磨いたところ、煙とともに魔神が現れたのです。

 『ランプを磨いてくれたのは貴様か?
  礼として、3つの願いを叶えてやろう。
  だが、願いは曖昧なものでは叶えられぬ。
  さぁ、申すがいい。』


 私も最初は半信半疑で、一つ目の願いを言ってみました。
 『町一番の立派な家が欲しい』と。
 すると魔人は質問を返して来たのです。
 
 『その願いが貴様の幸福にしてくれるかどうかはわからぬがよいか?』と。

 願いを叶えると言ったくせにそんな事を言う魔神に私は怒って抗議しました。
 
 『私の願いが叶えられないから、そんな事を言って誤魔化すつもりか?!
  できるというなら、出してくれ!!』と、私は思わず怒鳴りました。
 『馬鹿を申すな、出来ぬとは言っておらぬ!
  よかろう。
  だが、よく覚えておくがいい。
  貴様が望んだということを。』

 翌日、遠い親族が死んで、遺言書から私がその街で一番大きな屋敷を相続することになりました。

 自分の願いの所為で親族が死んでしまったのか・・・・と、少し胸が痛みましたが、その親戚はもともと高齢だったし、あまり付き合いのあった親族でもなかったので、私は魔神の力を少し信じて、私はもう一度ランプの魔神を呼び出しました。

 『この大広間をいっぱいの金銀財宝で埋め尽くしてくれ!!』

と、願ったのです。
 ランプの魔人は期待に満ちた私の顔を見るなり、『構わぬのだな?』と、今度は一言そう質問しただけでした。

「あたりまえだ!
 さぁ、私の望みを叶えてくれ!!
 この大きな屋敷を維持するために金が必要なんだ!
 ランプの魔神よ、出来るのだろう?!」

魔神は皮肉っぽく笑うと

「当然だ。」

そう言って、出て来た時と同様に煙と共に消えてしまった。

 『多くモノを持つ者は奪われやすく、大事なものを失っても気づきにくいものだ。
  だが、しっかり憶えておくがよい。
  この世からも消えてしまったモノは我ら魔神でも取り戻せぬ!  
  せいぜい気をつける事だ。』

  そんな忠告めいた謎の言葉を残して 魔神は消えたのです。
  私は気味が悪かったのですが、翌日、大広間にはいっぱいの金銀財宝で埋め尽くされていたのです。
  今度は誰も死んでいませんし、私の周りで特になにか失われたものがなかったので 魔神の言葉の意味するところがますますわからず、そのうちすっかり忘れていました。

 でも、護衛として雇った者たちが簡単に盗賊になり、襲ってきた、今回の事でなんとなく魔神の言った言葉の意味がなんとなくわかりました。

 私は大きな屋敷に住み、金持ちになった事で、人と気軽に会う事もなくなり、驕り、高ぶっていたのでしょう。
 気がつけば、親しく信頼できる古い友人をいつの間にか失っていました。
 金目当てでしか付き合わないようなものばかりにちやほやと囲まれていたので盗賊へと簡単に化けるようなものしか雇う事が出来なくなっていたのです。
 私は知らない間に信じられる大事な友人を失っていました。
 そうして、今大事なかけ替えのない私の宝・妻と娘を失うところでした。

 金銀財宝、家は失くしてもまたいつか似たようなもの、なにかしら満足のいくものを手に入れる事ができるでしょう。
 『多くモノを持つ者は奪われやすく、大事なものを失っても気づきにくいものだ。』
 魔神は物にとらわれずに家族・友人を大事にしろとずっと言っていたのです。」

チーゴは商人が涙ながらにするあまりに現実離れした話についていけず、はぁとかへぇとか相槌を打って出来るだけ流した。
感情的に盛り上がっている商人には悪いが、こんなおとぎ話真面目に聞ける訳がないとすら思っていた。


「チーゴさん、通常は3つ目の願いを叶えたところでランプは消えてしまうらしいのですが、私の最後の願いを次のランプの持ち主を命の恩人のチーゴさんに、としましたのでどうぞこのままお受け取りください。」

商人は何度も頭を下げて、命よりも大事な妻と娘を助けてもらった礼だからとランプを押しつけるように俺に渡すと大きな屋敷へと帰って行った。


別に商人が話したそんな現実離れした絵空事を信じたわけではないが、捨てる訳にもいかず、変な形のランプだったのでみやげ話と共にに持ち帰れば、変わったものを好む妹が喜ぶだろうと最後には、持ち帰る事にして荷袋に入れたのだった。









チーゴ編4

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Author:月城はるか
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<いや、絶対に違うから!

アニメファン、漫画と本が大好き
「BLEACH」「銀魂」「秘密」「彼方から」「Monster」「家庭教師ヒットマンREBORN!」「鋼錬」「チェーザレ」「竜の末裔」「ヨルムンガンド」「新暗行御史」「彩雲国物語」「十二国記」「最遊記」「のだめ」「君のいない楽園」「麒麟館グラフィティ」「死がふたりを分かつまで」ETC 塩野七生・今市子・道原かつみ・パトリシア・コーンウェルは全ての本  
  
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