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にゃんルキ物語 2 
にゃんルキ物語

今回は 恋ルキです。

最初から読むなら にゃんルキ物語 序 1 からどうぞ。
長いのが面倒なら 白ルキ話の  からどうぞ。

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戸惑い


清家の爺さんに言われて俺は長い廊下を「ルキア」に会うために広い屋敷の奥に進んでいた。
隊長と替って「ルキア」としばらく過ごすようにーーだと・・・・。

俺が今日会いに来たのは 黒猫の「ルキア」で 
///////あ、あんな白い肌のガキじゃねぇんだが!

何でこんな事になっちまったんだ?!
だいたい 元は猫なんだぞ!  
どこの世界に猫を嫁に欲しがったり、猫の恩恵を当てにする男がいる?!
いや、全くいない訳じゃねぇだろうが・・・・・、俺は冗談じゃねぇぞ。
一刻も早く隊長に「ルキア」を完全に人間化してもらって 
こんな馬鹿げた茶番・・・・悪夢の屋敷から俺の現実世界に帰らせてもらいたい!






「うむ、似合うておる。」

歩く廊下の先の開け放たれた障子の部屋から隊長の声がした。
爺さんに聞いた部屋とは違っているがここにいるならまず隊長に「交替」の報告だけはしねぇと拙い・・・・・。

「すみません、隊長。
 爺さんにそろそろ時間だから行って交替するように言われ・・・・・。」

隊長に声をかけながら、ひょいと覗いたその部屋に 「ルキア」がいた。

黒い洋服 
艶やかな黒い髪
眩しいほど白い肌
真直ぐに伸びた細い手足
紅を射したような赤く小さな唇
俺を見上げる子猫の時と同じ大きな紫色の瞳

その瞳に囚われた途端ーー 時間が止まった

俺を見つめたまま 細く折れそうな二本の白い足が動いて隊長の後ろに隠れて一声啼いた

「にゃぁ?」    誰?  ーーそう言ったように聞こえた。


「ルキア、恋次だ。」 

隊長がそう言うと、背中から覗いたルキアの瞳が俺から逸らされて隊長に盗られた。
子猫の時と同じ 話を聞こうと耳を尖らせて話し手を一心に見つめる癖の所為だ。 
小さく首を傾げるとルキアの小さな顔が長い前髪に隠れちまった。

「ルキア、なんだよ・・・・・ 忘れちまったのかよ・・・・。」

猫にこんなセリフを吐く己を嘲笑いながら 胸の奥が痛い。 
ーーもう俺を忘れちまったのかーー


隊長の背後から覗いたルキアの大きな瞳が再び俺を見る。
「にゃぁ」 思い出したかのように 分かったかのように啼いた。

けど、隊長の背中にしっかり掴まって隠れたまま出てこようともしない。
そんなルキアに一瞬隊長が勝ち誇ったかのように俺に視線を流してからルキアを大事そうに腕に抱えて立ち上がった。
抱かれたルキアの隊長に掴まる握られた小さな白い手と俺に背を向けたままふるりと揺れた黒い耳に胸がちりっと妬けた。

「恋次、久しぶりに会ったのに無駄にでかい貴様がそのように立っていてはルキアが怯える。
 ここにじっと座ってルキアの相手を致せ。」

自分が座っていた座布団を顎で示して隊長が部屋を出て行った。

ーーちょ・・・ ルキアを連れて行く気かよ?!
そう思ったが、障子の影でルキアを下ろして言い聞かしていた。

「この家にそなたを置いていった恋次だ。
 わざわざ会いに来たのだから相手をしてあげなさい。
 後で必ずや私が迎えに来るから ソレまでの間の事だ、よいな?」

ーーちょっと待ったぁ!  隊長、なんかソレ 違うから!

慌てて立ち上がろうとしたところでルキアが現われた。
小せぇくせに腕組みしてーーなんか生意気で偉そうに睨んで、俺の前に座ると長い尻尾でぱたんぱたんと咎めるように畳を叩いた。

いや、これほどはっきり表情は分からなかったが、子猫の時からコイツはよくこんな風に偉そうな態度と気の強い顔して俺に対峙してきたっけ。  ちくしょ。

「ーーーーーーその・・・・
 悪かったな、いきなりお前を知らないこんな家に預けてよ。
 言っておくが、置いて行ったんじゃねぇぞ!
 あくまでも預かってもらったんだ!!  
 俺が一人前の死神になるまでって約束で。」

猫のルキア相手にこんな風にムキになって話をする俺を何やってるんだ?と思わない訳じゃぁなかったが、誤解されたままってのもなんかイヤだ。
相変わらず咎めるように 責めるみたいに規則正しく畳を尻尾で叩いちゃぁいたが、見つめる瞳と尖った耳は俺の話を理解しようと一生懸命なのが傍目にもわかる。

ーーこういうところは相変わらずで ホント可愛いvvvvv

「ルキア、すまなかった。
 知らない家での暮らしは人見知りで警戒心の強いお前には辛いかもしんねぇと心配してはいたんだ。
 けどよ。  どうしても大事なお前を安全なところで暮らさせてやりたかったんだ。
 わるかった、迎えもこんなに遅くなっちま」「にゃぁ!」

怒ったように一声啼いて尻尾をだんと畳に叩きつけて勢いよく立ち上がってルキアが抱きついてきた。
子猫の時よりは大きくなっちゃいたが、それでも座る俺より小さくて華奢な身体は手で触れるのも躊躇われるほどで細くて 受け止めた衝撃も心許無いほど軽いルキア。
額を胸に押し当てて俺の袷を左手で掴んで今までの想いをぶつけるようにもう一方の手で胸板を叩く。
伏せられた顔から熱い雫がはたはたと死覇装の腿に落ちる。
言葉にできないルキアの想いが痛々しくて 小さな身体を抱き締める。

「悪かったって・・・・・ ルキア 悪かった・・・・ルキア・・・・」

子猫の時のように小さな頭を撫でながら呪文のように繰り返した。






要らなくなったから・・・・ 役に立たなくなったから・・・・ 棄てられてしまった・・・・
汚い色の猫だから・・・・ いつまでも小さいから・・・ 捨てたのか?

ずっとずっと恋次を捜しながら ずっとずっとそんな思いに胸が圧し潰されて苦しかった
何度も押し寄せるそんな考えの辛さに耐えらなくなって いつしか『恋次』のことを考えるのを止めていた。 

ガキだった恋次が大きくなって現れて 『大事』 って言ってくれた。
要らなくなったわけじゃなかったのだな
棄てられたわけじゃなかったのだな

頭を撫でる大きな手が温かくて懐かしい・・・・
再びこうして会えて嬉しい

見上げて 嬉しい気持ちを伝えようと 「にゃぁっvvvv」 って言ってやった。
びっくりしたような顔したまま恋次がみるみる髪と同じ色になった。
コヤツはどこまで赤くなれるのか・・・・・?  面白いガキだ。





ちきしょ・・・
すっげぇ 可愛いじゃねぇかよ。
猫の時も群を抜いて可愛い猫だったけど・・・・ 人の姿に 人間の顔になって
そんな可愛い顔で微笑うのは反則だろ!




「ル・・ルキア、ちょ・・・ちょっと待て・・・そんなひらひらした洋服で肩までよじ登るのは止めろ!!
 もう小せぇ猫じゃねぇんだから・・・」

ーー いや、小せぇことは小せぇガキなんだが・・・・

俺の制止も聞かずに白い腿も露わに肩に座り ルキアが満足そうな笑みを向けてくる。
そうだった・・・・ コイツは俺の肩に乗るのが好きだったーー いや、違う・・・・肩からジャンプするのが好きだったんだ!!

「ちょっと待てってーー」

止める間もなく肩の上で立ち上がるとひらりとジャンプした。
翻る黒い洋服から覗く白い足に さっき見た白い裸身を思い出して動揺するーー 馬鹿か、俺は!!
相手は猫で あのルキアなんだぞ!!

くるりと振り返ったルキアの得意そうな満面の笑みに 戸惑いながらも笑みを返さずにはいられねぇ!!  ちきしょーーなんなんだ俺は?!   この胸の動悸は?!

再び走り寄ってきたルキアが小さく首と傾げて不思議そうに俺を見上げるーー 
引き込まれそうに深い紫色した大きな瞳 
赤い小さな唇 
柔らかそうな桃色の頬 

震える指先でそっと全ての輪郭をなぞる
滑らかな白い肌は 当然のように猫だった時とは違う感触なのに 
触れる指先の気持ちの良さは変わらなくて・・・・ 

されるがまま 全幅の信頼を寄せて見つめる瞳が 
俺の心臓を鷲掴んで 締め上げる

こんなに無防備なルキアを隊長にこのまま渡すのか・・・・俺は
渡してしまっていいのか?!

思わず抱き締めたルキアのーー
華奢で小さな身体ーー力を入れれば簡単に折れそうな身体を実感する
俺が守りたかった小さな猫  大事なもの
取り戻せるものなら取り戻したいーー たかが猫じゃねぇよ!!
俺の「ルキア」だ!!

「ルキア・・・・・ もう放さねぇ
 俺はお前がどうにも心配で・・・心配で・・・・・・すっげぇ大事ーー 」
「・・・にゃぁ・・・・」

小さく啼いたルキアの可愛い声が 俺を呼んだように聞こえてーー
黒髪にそっと口吻た。




俺はルキアの請われるままに肩に乗せて庭に出て 軽く投げてジャンプさせたり くるくると振り回して遊んでやったーー 子猫の時 アイツが好きだった遊びだ。
流石に俺が大きくなって力も付いて アイツも猫じゃなくなった今、昔ほど力いっぱい投げたり、振り回したりはできなかったが、それでもルキアが本当に嬉しそうな笑顔で喜んでいる姿をこうして見れただけでも俺はすっげえ幸せだった。
あの馬鹿!が現われるまではーーー

「お前、何やってんの~?!   
 餓鬼みてぇで 天下の護廷隊の死神とは思えねぇぜ。」

にやりと馬鹿にした笑いを浮かべた一護が頭を掻きながら立っていた。

「一護、うるせえよ!   てめ、何しに来た?!」

見知らぬ一護に慌ててルキアが走り寄ってきて俺の足元に隠れた。

「何しにって・・・・・ しょうがねぇだろ、 あの爺さんがうるせえんだから。  
 交替だとよ。」

俺は足元のルキアを抱き上げて 一護に引き合わせた。

「ルキア、コイツもお前を助けた一人で俺の同期、黒崎一護だ。」

おずおずと黒崎を見るルキアの・・・・・耳が萎れ、嫌そうな表情が笑える。

ーーホント コイツは人見知りをする猫だったのだな・・・・・。

「まぁ、そんなわけでよろしくな、ルキア。」

一護が気難しいいつもの表情を一転させて、人懐っこい笑顔を見せた。
あっという間にルキアがぷいっと顔を逸らして俺に肩にしがみ付く。

「・・・・ちぇっ、 ホント 人見知りなんかするんだな。
 てめーがいない間中 ずーーっと あの朽木隊長からコイツのことを聞かされてたんだぜ。
 人見知りだとか、寂しがりだから一人にするなとか、嫌がることはするなとか 絶対に触れるなとか・・・・・ あーもう・・いろいろ煩く言われすぎて 後はもう忘れた。」

いたづらっぽく笑う一護に あーコイツってこういう出たとこ勝負なヤツだったと再確認する。
まぁ・・・・・ 正義感の強い女子供には優しいヤツだから大丈夫とは思うが、一応

胸倉を掴んで 引き寄せて耳元で囁いた。

「怪我させんじゃねぇよ、大事に扱え、いいな!」
「ーーっざけんな!!
 誰に向かって口訊いてるんだ、てめ。
 俺には歳の離れた双子の妹がいるんだぜ!
 てめぇよりはるかに子供の扱いは慣れてるって!!」

不敵に笑う一護にイラっとして突き放す。

無言で屋敷の落ち縁に向かい ルキアを強く抱き締める。
「きっと俺が後で迎えに来るから しばらくアイツと遊んでいてくれ。
 あぁ・・・嫌なら遊ばなくてもいい。
 悪いヤツじゃねぇから 居るだけでいい。
 一緒に居るんだ。  
 また、あの盗賊が戻ってきたら大変だからな。」
「にゃあ」

不本意だが、分かったような返事をしたルキアに安心してそっとその場におろした。
俺を見上げる不安そうな瞳に胸が痛い。

「じゃぁ、一護 頼んだぞ。」
「へいへい、早く行けよ。
 隊長が苛々とてめーを待ってたぜ。」






うへぇ~ と 辟易と顔を歪めて 恋次が去っていった。

元猫の まだまだ小さな餓鬼に振り回されてるとしか思えねぇ 隊長と恋次ーー 
そしてソイツ等に巻き込まれてさらに振り回される自分ーー
馬鹿馬鹿しい茶番に付き合わされちまったと大きな溜息が出た。

さて・・・・ どうすっかな~~?










にゃんルキにまで怒られちゃう恋次。(笑)
こういう立ち位置なんだと思います(≧ω≦)


つづき



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こんな人!?

月城はるか

Author:月城はるか
たぶん ♀
(たまに人称がオレ!)
基本キャラは 楽天家、単純、大雑把
「乙女」と「おっさん」が混在してます
社内評価は「天然」
<いや、絶対に違うから!

アニメファン、漫画と本が大好き
「BLEACH」「銀魂」「秘密」「彼方から」「Monster」「家庭教師ヒットマンREBORN!」「鋼錬」「チェーザレ」「竜の末裔」「ヨルムンガンド」「新暗行御史」「彩雲国物語」「十二国記」「最遊記」「のだめ」「君のいない楽園」「麒麟館グラフィティ」「死がふたりを分かつまで」ETC 塩野七生・今市子・道原かつみ・パトリシア・コーンウェルは全ての本  
  
HP緋狼白雪でBLEACHのイラスト・お話展開中。 
ここにHPのお話の更新、描いた画の言い訳?を書いていきます。
リンク フリーです。
相互にさせていただければ、すごく嬉しいです♪
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