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にゃんルキ物語 序2 
突然、降って沸いたお話ーーよくある企画 第二弾です。

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にゃんルキ物語 序1



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運命の日




その日、白哉様が帰るのを待ちながら、いつものように庭で蝶を追いかけていた。
どうしてこう・・・この蝶というヤツラは私達猫をむずむずと誘って止まないのだろう・・・・。
赤や黄色や白い花を戯れる様に飛ぶ蝶に狙い定めた。

ふっと赤い花に ガキ 「れんじ」 の赤い髪を思い出すーー今朝、部屋を出る白哉様がいつもの様に何事かを話しかけた中に「れんじ」の名前が出てきた所為だ。
けれど、もうこの家に来たばかりの捜していた頃のように顔を思い描く事が出来なかった。

もうあの赤髪にガキの「れんじ」の顔も忘れるほど長くこの「くちき」の家で白哉様と暮らしていた。



動きを止めてぼんやりしていた私の目の前が闇に包まれ体が大きく反転した。
突然のことに吃驚して 手当たり次第に暴れるが真っ暗な中で無闇に伸ばした爪が何かに引っかかり、今度は外れなくなってしまい、ますます身動きがとれなくなった。
何か袋の様なものの中に入れられてしまったらしい。
突然、真っ暗闇の中で反転してどうすることもできない自分に混乱した。
だが、叫ぶように啼いていた自分の声に驚いて少し冷静になれた。

私はいったい叫んでどうしようとしていたのか?
誰かに助けを求めていたというのか?ーーーそのような者はいないーーー
今まで自分の爪と牙で戦ってきたのだ。  
今更何を頼ろうというのか?!

袋ごと運ばれ、どこかに早く移動しているらしい。


ふいに古くから「くちき」にいる白い猫とした話を思い出す。

「あんたさ、当主様のお気に入りになったみたいだから言っといたげる。
 お気に入りってことは『金』になる猫になったって事だから、気をつけなさいよ。」
「『かね』になる猫?」
「そ。   人間ってのは『金』が大好きなのさ。」

私は『かね』になる方法など知らぬ・・・・。
恐る恐る訊いてみる。

「『かね』になれなかったら、どうなるのだ?」

白い猫は苦笑いを浮かべると尻尾を振りながら去っていった。
 「殺されるだけさ。」って言葉を残して。

あれから色々と屋敷内をまわってみたが、『かね』になる方法など分からなかった。
それどころか 『かね』が何なのかすら分からなかった。
このまま連れ去られて 『かね』になれない私は殺されるしかないのだろうか・・・・。

真っ黒い闇の中 手足の爪が袋の布に絡まったままだ。 
私は自分の命のために戦う事もできぬまま殺されるしかないのかーーー闇がますます私を底知れない恐怖に突き落としていく。
私はこんなに弱いはずではなかった。  
「れんじ」とともに戦っていたこともあったはずだ。
そう、戦う時は私より動きは鈍くともアヤツがともにいた。
思い返せば、たった一匹で戦った事などなかった。
しかもこのように手足が不自由ではなかったーーー自然に体が震える・・・・。
手足が急激に冷えて がんがんとした頭痛が私を襲うーーーこのままーーー知る人もない場所で殺されて死ぬかもしれないーーー今度こそ・・・・。











御伽噺で有名で 超金持ちの家 「朽木家」ーー未だに猫をたくさん飼っているらしい。

「ーーで、恋次。
 もしかして 朽木隊長もその猫の御伽噺を信じてるってぇの?」
「んぁ?!   一護 てめ、バッカじゃねぇの。
 あの隊長が んなの信じてる訳ねぇだろ?!」
「でもよぉ・・・ お前が昔飼ってたって猫を返しちゃくんねぇんだろ?
 本当は信じてんじゃねぇの~?
 お前もさ、いい加減諦めて違う猫ーー。」
「うるせぇよ。
 お前はアイツを見てねぇからそんな風に言えるんだって・・・・。
 そう簡単に代わりが見つかるような種じゃねぇんだって。」
「お前って 何でもひきずるタイプ?
 んなんだから、新しい女と付き合えないんじゃね?」
「うるせーな、人の女の心配はいいから てめぇの心配しろっつの。
 てめぇは女のおの字もでねぇじゃねぇか・・・・まさか」 「うるせえ!」どごっ 「うおっ」

思いっきり俺を蹴った後、耳まで赤くして一護が俺の前をすたすた早足で歩き出した。
本当に揶揄い甲斐のある純情なヤツ。


そうなんだよな。
俺はいきなり殴られたり、蹴られて殺される心配のない精霊廷であの子猫を暮らさせてやりたかったんだ。
そのために死神になるって思ったのだ。
あの当時、教諭だった朽木隊長にアイツを預けたってだけで 苦労して死神になって自由に飼えるようになった今、約束どおり返してもらうつもりだった。

「隊務によっては泊まりで家に帰る事も出来ぬ貴様にはあのように寂しがりの子猫を飼う事などできぬ。」

その一点張りで全く返してくれる気は無さそうだ。

そうーーあの子猫は変な猫だった。

滅多に昼間見ることはできなかったが、真っ黒で艶々した毛並と一度見たら忘れられない大きくて宝石のような綺麗な青紫の瞳をしていた。
警戒心が強くてツンとした自尊心の高そうな態度。
しなやかな動きの綺麗な子猫。

一度木の陰に隠れている時、猫狩りの大人たちに嘘を教えて逃がしてやった事がある。

俺はただの気紛れで助けただけだったが、アイツはその後俺を逆に助けてくれた。

それ以来、「ルキア」は俺のねぐらに居ついた。
しばらくはツンとして触れさせてもくれなかったくせに寒い晩に布団に潜りこんで来てからは嘘のように可愛い声で俺の帰りを迎えて触れさせてくれるようになった。
その迎えさえ最初は躊躇いがちに小さく啼いていたのがだんだんと喜びも露わに啼いて走り寄って来るようになってくるのだから、もともと可愛いらしい小さな猫に自分でも滑稽なほど夢中になっていっても仕方ないだろう。
猫なのに忠犬のように人に懐いたのだから変な猫だよな。

とりあえず、今日は珍しく隊長が「会うがいい」って偉そうに言ってくれたので超久しぶりに顔を見に行く。


もしかしたら 朽木の贅沢な暮らしにもう俺の顔など忘れてしまっているかもしれないーーーそれなら、それでむしろきっぱりと諦められるだろうーーー。
なかなか人馴れしない、警戒心が強い「ルキア」を充分言葉で説明したっていっても 所詮『猫』のアイツを、なかば騙すように朽木家に預けたのだから アイツの信頼を裏切った俺はとっくに見限られているかもしれない。
それに冷静に考えれば、たかが猫の事でこれ以上隊長と揉めるのはあまりに大人気ない。
ずっと別れ際の哀しそうな泣き声が耳について離れなくて気になっていたのさえ俺の勝手な思いこみでしかないのかもしれない。


そんな俺の気も知らずに「御伽話で有名な朽木家」に行くなら 同行させろって・・・同期で十三番隊の黒崎一護は暢気に物見湯山を決めている。






朽木家の長く高い塀沿いに門を目指して進んでいるとーーー突然、その高い塀を乗り越えて人が降ってきた。
袋を背中に担いで覆面をするその姿はいかにも盗賊としか思えない。

こんな昼日中に泥棒に入るとは腕と度胸に相当自信があるのかもしれないが、今日は相手が悪かったな・・・・・・ 俺ら死神2人を相手にする羽目になったのだからな。

すかさず斬魄刀を抜いた俺ら二人相手に袋を担いでいる盗賊も斬魄刀を抜いて応戦してくる。
斬魄刀ってこたぁ、コイツも同じ死神じゃねぇかよ
俺も一護も腕に自信があった!!  
だが、この盗賊はそんな俺達の剣を嘲笑うかの様に余裕でかわし、受けては薙ぎはらう。
いや、実際に目が哂ってる。

気付いた一護と俺はムキになって斬りかかる。
盗賊が大きく跳んで後退したその瞬間、朽木隊長が現れて一閃で横薙ぎに切り払う。

盗賊の肩に抱えていた盗品の入った袋が俺達の頭上に落ちてくる。
何が入ってるか分からなくて、危ねぇから避けようと大きく後退していたのだが、袋の口から白い足が見えて・・・・急いで手を伸ばす。
同時に気付いたのだろう、一護と隊長も慌てて抱えに来た。
男三人がかりで落さないように衝撃を与えないように救い上げた盗品の袋には全裸の少女が入っていた。


真っ白な肌。
まだ胸もそんなに膨らんでいない華奢な少女の身体。
細く真直ぐな手足。
真っ黒な髪に尖った黒い耳。
長い睫毛に朱をさしたような小さな唇。
瞳を閉じたままでもとても綺麗だと思えるような少女。

「ーー馬鹿な」と言った隊長の声に我に返る。
ちらりと見た一護は真っ赤になったままじっと見入って動けないでいる。
隊長が羽織を脱いで少女を包む。


ゆっくりと瞳が開けられて・・・・・意識がまだ飛んだようなぼんやりととした顔で少女が「にぁあ」と言った。
忘れる事の出来なかったあの声で。



「なんだそれはーーーまさか、あの伝説の猫なのか?」

驚き見入っていた俺達の頭上で同じ様に驚いている声が降ってきた。
一人冷静な朽木隊長が一瞬で消えて斬りかかっていくが、

「ははっはは・・・・・ 面白い。
 必ずその猫 再び貰い受けに参る。」

盗賊もそんな捨てセリフを残して一瞬で消えたらしいーーこれらは一護に後から聞いた事。
俺はそんな周りの出来事も映らないほど呆然と目の前の黒髪の少女の瞳に囚われていた。
ずっと脳裏に焼きついていた大きな青紫の瞳に。




つづき
にゃんルキ物語 | CM : 2 -

COMMENT LIST

【Re: タイトルなし】 by 月城はるか


唯奈様 
うわぁい!! (≧▼≦)
面白いって書いて下さって本当にありがとうございますv-237
これから糖度が上がる(?)予定ですが、カップリング設定がないので自分的にも完全に(総受け)を愉しんで書かせて頂きます。
決まった最後はないのでこれから・・・・・なのですが 楽しんでいただけたら とってもとっても嬉しいです(*^□^*)。

【】 by 唯奈


ニャンルキ面白いです!続きも楽しみにしてます!



COMMENT

【Re: タイトルなし】
唯奈様 
うわぁい!! (≧▼≦)
面白いって書いて下さって本当にありがとうございますv-237
これから糖度が上がる(?)予定ですが、カップリング設定がないので自分的にも完全に(総受け)を愉しんで書かせて頂きます。
決まった最後はないのでこれから・・・・・なのですが 楽しんでいただけたら とってもとっても嬉しいです(*^□^*)。
2009/07/01(水) 15:27:25 | URL | 月城はるか #- [ Edit ]
【】
ニャンルキ面白いです!続きも楽しみにしてます!
2009/06/30(火) 11:05:03 | URL | 唯奈 #- [ Edit ]


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こんな人!?

月城はるか

Author:月城はるか
たぶん ♀
(たまに人称がオレ!)
基本キャラは 楽天家、単純、大雑把
「乙女」と「おっさん」が混在してます
社内評価は「天然」
<いや、絶対に違うから!

アニメファン、漫画と本が大好き
「BLEACH」「銀魂」「秘密」「彼方から」「Monster」「家庭教師ヒットマンREBORN!」「鋼錬」「チェーザレ」「竜の末裔」「ヨルムンガンド」「新暗行御史」「彩雲国物語」「十二国記」「最遊記」「のだめ」「君のいない楽園」「麒麟館グラフィティ」「死がふたりを分かつまで」ETC 塩野七生・今市子・道原かつみ・パトリシア・コーンウェルは全ての本  
  
HP緋狼白雪でBLEACHのイラスト・お話展開中。 
ここにHPのお話の更新、描いた画の言い訳?を書いていきます。
リンク フリーです。
相互にさせていただければ、すごく嬉しいです♪
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