TOP > CATEGORY - にゃんルキ物語

スポンサーサイト 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

web拍手 by FC2
拍手ありがとうございます!
(オンマウスで夜にゃんさんが動きます♪
その後、クリック下さるととっても嬉しいです!)

THEME | GENRE |
スポンサー広告

COMMENT LIST

にゃんルキ物語 3 
にゃんルキ物語 3

今回はイチルキvvvv


最初から読むなら にゃんルキ物語 序 1 からどうぞ。
長いのが面倒なら 白ルキ話の  からどうぞ。


web拍手 by FC2
拍手ありがとうございます!
(オンマウスで夜にゃんさんが動きます♪
その後、クリック下さるととっても嬉しいです!)




意地っ張り


隊長が待ってるっていうのに いや、俺も目の前で待ってるんだけどさーー
小さな黒い耳の生えた少女をしっかりと抱き締めて
 ”俺と遊ばなくてもいいから傍にいる” って 約束させた後も何度も抱き締めて離れ難く居る恋次に最後にはルキアが 怒ったように 「にゃぁ!!」って啼いて蹴飛ばしていた。

落ち縁から屋敷の廊下に上がった後も心配そうに振り返った恋次にーールキアが俺の元に走り寄って来て死覇装の袴を掴んで また強気な声で「にゃぁ!!」って啼いた。
呆気にとられている恋次に”さっさと行け!” とばかりにルキアが手で追い払う仕草をしてみせる。

そんな風に恋次を追い払うルキアの気の強そうなしぐさに俺は 内心”小さいくせに無理すんなよーーってかガキに無理させるな! 馬鹿眉毛!” なんて思いながら、

「言ったろ、俺は子供の扱いは慣れてるって。 
 隊長がてめぇを待ってるって。 
 さっさと行け、馬鹿恋次!!」 

そう言って 小さなルキアの必死な想いを援護をしてやる。
 
俺の死覇装を掴む人見知りのルキアの小さな手が震えていたから。

寂しそうなほっと安心したような顔を見せた後、 首筋に手を当てて うへぇ~っと 辟易したように顔を歪めて恋次が隊長と話をするために長い廊下を去って行った。




恋次が後ろを向いた途端、強気な顔が消えて俺の袴をすぐに離して歩き去っていく恋次の背中を泣きそうな顔で見つめる大きな瞳が潤んで揺れていた。
長い廊下を恋次が曲がってしまうと濡れ縁まで追いかけて 曲がり角をしばらく見つめ続けた後、しょんぼりと項垂れ、尻尾を力なく揺らす後姿がすげぇ寂しそうでまた溜息が出た。


急患に呼び出された親父を元気に送り出した後の消沈した双子の妹達と姿が重なって少し胸が痛んだ。

さっきまであれだけ恋次と二人楽しそうに遊んでいたんだーー 本心から行って欲しい訳がない。


黒耳と長い尻尾が付いちゃぁいるが、妹達と変わらない思いやりや我慢することを知っている普通の少女なんだなーー。

あの恋次が 俺の胸倉を掴んで 「怪我させんじゃねぇよ、大事に扱え、いいな!」 なんてわざわざ凄んでみせたのは ガキみたいなところを見られた照れ隠しのためだけじゃないーー アイツの目は真剣で本気でコイツを俺に托していったのだーー

大事だとーー
それだけ大事な存在なんだとーー 
そんな男の想いが一方的な訳がないだろうーー恋次を無理して送り出したこの小さなルキアにも相応の想いがあるのかもしれない。


ーーさて・・・・ どうすっかな~~?
  面倒くせぇが少しは遊んでやるか・・・・。

俺は頭を掻きながら ルキアに話しかける。

「な、ルキア このまま二人でぼ~っとしてるのも芸がねぇだろ?
 追いかけっこしないか?」
「にゃ?」

振り返って俺を無防備に見上げる幼い少女
尖った耳と長い尻尾が無ければ 普通に小さな女の子で
細くて白い手足と心許ない華奢な体つき
その大きくて綺麗な色の瞳を潤ませて見上げられては隊長や恋次があれほど庇護欲を掻きたてられているのも頷ける。

「この屋敷は広すぎるから逃げていい範囲はこの庭だけな。
 あんまり変なとこに入り込んで隊長に怒られるのも面倒くせえし。
 俺が10数えてる間に出来るだけ逃げろよ、でないとあっという間に捕まえるぞ。 
 んじゃ、いーち、にー、さーん、しー・・・・・」
「に、にゃぁ・・・・・」

慌てて逃げ出す後姿はまさにガキだ。

だが、この遊びをして 思いもよらない頭の良さに舌を巻く。

ちょろちょろと身体の小ささを生かして庭木の周りを逃げ回るのは想定内だったが、庭の地形を細かく知り尽くしていて 俺はチビを追いかけるのに夢中になってあとちょっとで掴まえられる!といったところで木の根や突き出た石、ルキアが仕掛けた草の輪に足を獲られて何度も転ばされた。
それがこのチビ・ルキアの策略だと転んだ俺を見下ろす勝ち誇った笑顔が物語る。 
ソレが小憎らしくて悔しくて ついついガキ相手にムキになって追い回していた。
だが、だんだんと流石にそういった仕掛けにも俺が慣れてくると戦法を変えて木に登っては掴まりそうになると飛び降りるといった事を繰り返し出した。
追いかける俺もムキになってはいたが、それでも掴まりそうになった時のルキアの顔はすっげぇ必死で。

ーーコイツは相当負けず嫌いなんじゃね?!   

なんて俺は内心苦笑して捕まえる手が鈍くなる。

もういい加減追いかけっこにも疲れた頃、庭の中でも一際大きな木に登ったルキアを追いかけて登る俺は内心やばい! と途中で気付いた。
横に伸びる枝が今までの木とは比べ物にならないほど高い位置にあり、今までのようにルキアが飛び降りるには高すぎるからだ。

「おい、ルキア もう分かったから登るのを止めろ。
 俺の負けだ!」

必死に逃げるアイツには俺の言う事が聞こえないみたいだ。
もうスカートの中のパンツが見えるからあまり上を見ないなんて悠長なことを言ってられない俺はルキアを見上げて一生懸命呼び止めた。

さらに上へ登っていくルキアの手が何かに滑っているのを目に留めた。
登る為に触れる木の幹に真新しい赤い血に付いているのに気付いてーーチビの負けず嫌いと意地っ張りに呆れ、腹がたった。
登る速度を上げて 絶対にアイツが飛び降りる前に捕まえるしかないと決心する。
だが、そんな俺に気付いたアイツもさらに速度を上げて登るーー 

もう少し あとちょっとで手が届くと思ったところで ルキアが木から飛び降りた。
猫のようにくるりと空中で身を翻すが どうみても人間の子供が飛び降りて助かるような高さじゃねぇって!!
俺も慌てて後追いで飛び降りる。
手を伸ばして捕まえると腕の中に強引に抱きとめて霊圧を上げて衝撃に備えた。

なんとか無事に着地できたが、あまりの無茶、無謀さに思わず怒鳴りつけた。

「てめ、今のは絶対危ないだろ!
 自分で飛び降りて大丈夫か、そうじゃないか位の判断もつかねぇのかよ!?」

俺の腕の中で華奢な身体が大きくビクンと震えた。
小さな身体を更に縮こませて大きく瞳を見開いて申し訳なさそうにすまなそうに俺を見る。
その眼差しからルキアの反省が見えて そうだったな話のわからないヤツではなかったと思い、少し怒鳴った事に胸が痛んだ。
怯えたように身体と縮こませて反省する姿に小さく溜息吐いて、胸の中にそっと抱き締めた。
あまり強く力を入れたら折れそうな柔らかさ、細さを改めて実感させれて戸惑いながらも

「もう猫じゃねぇんだからさ、あんな高いところからは飛び降りられないんだって。
 わかったか?」

今度は優しく諭して髪を撫でてやった。
驚いたように見上げて、俺の瞳を見つめる大きな紫の瞳からみるみる涙が零れ、顔をぐちゃぐちゃにしたと思ったら抱きついて泣きじゃくりだした。

「ーーーーーな、なんだよ・・・・、もう怒ってねぇだろ・・・・・。」

大泣きするルキアに内心大きく狼狽しながら、髪を撫でて泣き止むのを待つしかないと妹達との経験で知っていた。


ーー急に大泣きしたのは ”猫じゃねぇんだから”って俺の言葉に反応した所為かーー
  清家の爺さんがあぁは言っていたけれど、もしかしたら コイツ自身は人間になりたいわけじゃないのかもしれない・・・・・。  

肩を震わせて泣きつづける柔らかな髪を撫でながら、ふっとそんな事を思った。




ともあれ、掌から血を流して 泣いてるルキアを抱き締めている俺ってかなりピンチなんじゃね?!

長い廊下を争うように足早にこちら駆け寄る男たちの足音が・・・・・霊圧が ガチ面倒くせぇ。

いっそこのまま ルキア抱いたままバックレちまおうかーーーそんな衝動に駆られた。
腕の中で泣きじゃくる少女が望むなら そうするのも悪くない! 
だいたいあいつ等は本当にコイツのことを分かっているのだろうか!?
あいつ等だけじゃなく 全世界を敵に回してもコイツの好きなようにさせてやりたいーーそんな気がしていた。




 








なんとなく、一護は自分の気持ちに気付いたら一護じゃない気がして・・・・
でも 気付いてもいいだろうほどの 一護らしい決心をさせてみました。


この後のことはぎゃあぎゃあとそれぞれが喚くような混乱状態に陥りますが、ルキアの一喝で納まるので大丈夫だと思います。

白哉様 (尊敬される、畏れ多い)

ルキア = 一護  (友達に気安い対等の関係)

恋次 (何をしても言っても許してくれそう)


ルキアの中での三人の立ち位置って オレのイメージではこんな感じ。

三人とも優しいのでめちゃめちゃ大事にしてくれそうですが、
ただ闇雲に甘やかすのは恋次⇒一護⇒白哉様
となって白哉様は本人のためにならないと思えば厳しくもしてくださるので いつまでも美しく気高くいられると思います。
一護はあくまでも対等なので喧嘩もするけど仲の良さも一番だと思います。

なんてなんてこんなにゃんルキ物語ーーこれからも続くか分かりませんが とりあえずこんなところまでお付き合い頂いてありがとうございました!!


Close・・・↑

スポンサーサイト

にゃんルキ物語 | CM : 2 - | Top▲

COMMENT LIST

【Re: 総受けはルキア様の真髄です】 by 月城はるか


こんにちは。 ローガン様

コメ、ありがとうございます♪

”ルキア教西派代表” ← 最初に見た時は携帯からで前半部分しか表示されていなかったのでルキアの熱狂的信者からの抗議かと思って正直ビビリました。!Σ(@□@;)

ゲームは鰤にハマる前にポケモンのゲームに一時夢中になったことがあっただけなんです。

Σ( ̄□ ̄;)あ、でも やっぱりゲームにちょっと夢中だった時がありました・・・・。

PS2を買ってすぐは ぷよぷよ 猿ゲッチュ ブロック崩し 電車でGO! とかを幅広くやりました。
が、不器用と根気の無さでとうとう何一つ極めることはできませんでした ヾ( `▽)ゞ

そういえば 「電車でGo!」は たまたま買ったのが 「3」だったので九州地区の通勤電車でした。 
キハ58系 キハ66系 キハ200系 787系 811系  813系 ゆふいんの森号

関東は総武線と中央線のなかの4車両のみという。
近畿地区は山陽本線と山陰本線6車両でしたが、ほとんど九州地区ばかり運転していました。

でも!! とってもへたくそだったので すごいストレス溜まるゲームでした!
それにどうしても時間を忘れるほど夢中になってしまうのでそういう意味でもストレスが溜まって ほとんどやらなくなりました。
未だにいろいろ興味を持って鰤もNARUTOも買いましたが、根気も才能もないのでエンディングまで頑張れたことがないため、ゲーマーとは一生名乗れそうにありません。


> (ゲームをすると瞬きが全く出来なくなるのです)

こういう感性ってとても大事ですよねvvvv
ゲームに夢中になると時間も体力も思考力もやる気も削がれて、終った時にとても疲れてしまって 何も考えずにただ眠りたくなるので仰るとおりだと思います。


> 今朝「ニャンルキ物語」を拝読しました。

うわ~~ん 感謝感激です。
そんなそんなあのような話を読んでくださっただけでもとってもあり難いのにこんなに嬉しいコメントまでいただいてしまって面映く感激です(≧ω≦)

全ての面倒な関係を無しにした別設定でルキア争奪戦
気楽でとても楽しく書けたので 総受けとして愉しく読んでいただけて本当によかったです!!

ローガン渡久地 様もいつも楽しい企画をされているので記事が楽しみです。
キリ番も狙いにまた寄らせていただきます!
ありがとうございました。

 


【総受けはルキア様の真髄です】 by ルキア教西派代表ローガン渡久地


こんにちは、はるかさん!

先日はコメントをありがとうございました。
はるかさんがポケモンのゲームをしていたなんて、とても以外でした。
幅広く色んなゲームに詳しいのですね。
私はゲームを全くしないので出来る方を羨ましく思っています。
(ゲームをすると瞬きが全く出来なくなるのです)

今朝「ニャンルキ物語」を拝読しました。
総受け大好きv-344な私に【1作で3倍おいしい】萌え×3を与えて下さって、心から感謝いたしますです。

三人三様の接し方と心配り、それぞれ素敵な男たちの行動と話し方の違いなどがストレートに伝わってきて、目の前で映像を見ているようでした。

素敵な物語をありがとうございました。




にゃんルキ物語 2 
にゃんルキ物語

今回は 恋ルキです。

最初から読むなら にゃんルキ物語 序 1 からどうぞ。
長いのが面倒なら 白ルキ話の  からどうぞ。

web拍手 by FC2
拍手ありがとうございます!
(オンマウスで夜にゃんさんが動きます♪
その後、クリック下さるととっても嬉しいです!)


戸惑い


清家の爺さんに言われて俺は長い廊下を「ルキア」に会うために広い屋敷の奥に進んでいた。
隊長と替って「ルキア」としばらく過ごすようにーーだと・・・・。

俺が今日会いに来たのは 黒猫の「ルキア」で 
///////あ、あんな白い肌のガキじゃねぇんだが!

何でこんな事になっちまったんだ?!
だいたい 元は猫なんだぞ!  
どこの世界に猫を嫁に欲しがったり、猫の恩恵を当てにする男がいる?!
いや、全くいない訳じゃねぇだろうが・・・・・、俺は冗談じゃねぇぞ。
一刻も早く隊長に「ルキア」を完全に人間化してもらって 
こんな馬鹿げた茶番・・・・悪夢の屋敷から俺の現実世界に帰らせてもらいたい!






「うむ、似合うておる。」

歩く廊下の先の開け放たれた障子の部屋から隊長の声がした。
爺さんに聞いた部屋とは違っているがここにいるならまず隊長に「交替」の報告だけはしねぇと拙い・・・・・。

「すみません、隊長。
 爺さんにそろそろ時間だから行って交替するように言われ・・・・・。」

隊長に声をかけながら、ひょいと覗いたその部屋に 「ルキア」がいた。

黒い洋服 
艶やかな黒い髪
眩しいほど白い肌
真直ぐに伸びた細い手足
紅を射したような赤く小さな唇
俺を見上げる子猫の時と同じ大きな紫色の瞳

その瞳に囚われた途端ーー 時間が止まった

俺を見つめたまま 細く折れそうな二本の白い足が動いて隊長の後ろに隠れて一声啼いた

「にゃぁ?」    誰?  ーーそう言ったように聞こえた。


「ルキア、恋次だ。」 

隊長がそう言うと、背中から覗いたルキアの瞳が俺から逸らされて隊長に盗られた。
子猫の時と同じ 話を聞こうと耳を尖らせて話し手を一心に見つめる癖の所為だ。 
小さく首を傾げるとルキアの小さな顔が長い前髪に隠れちまった。

「ルキア、なんだよ・・・・・ 忘れちまったのかよ・・・・。」

猫にこんなセリフを吐く己を嘲笑いながら 胸の奥が痛い。 
ーーもう俺を忘れちまったのかーー


隊長の背後から覗いたルキアの大きな瞳が再び俺を見る。
「にゃぁ」 思い出したかのように 分かったかのように啼いた。

けど、隊長の背中にしっかり掴まって隠れたまま出てこようともしない。
そんなルキアに一瞬隊長が勝ち誇ったかのように俺に視線を流してからルキアを大事そうに腕に抱えて立ち上がった。
抱かれたルキアの隊長に掴まる握られた小さな白い手と俺に背を向けたままふるりと揺れた黒い耳に胸がちりっと妬けた。

「恋次、久しぶりに会ったのに無駄にでかい貴様がそのように立っていてはルキアが怯える。
 ここにじっと座ってルキアの相手を致せ。」

自分が座っていた座布団を顎で示して隊長が部屋を出て行った。

ーーちょ・・・ ルキアを連れて行く気かよ?!
そう思ったが、障子の影でルキアを下ろして言い聞かしていた。

「この家にそなたを置いていった恋次だ。
 わざわざ会いに来たのだから相手をしてあげなさい。
 後で必ずや私が迎えに来るから ソレまでの間の事だ、よいな?」

ーーちょっと待ったぁ!  隊長、なんかソレ 違うから!

慌てて立ち上がろうとしたところでルキアが現われた。
小せぇくせに腕組みしてーーなんか生意気で偉そうに睨んで、俺の前に座ると長い尻尾でぱたんぱたんと咎めるように畳を叩いた。

いや、これほどはっきり表情は分からなかったが、子猫の時からコイツはよくこんな風に偉そうな態度と気の強い顔して俺に対峙してきたっけ。  ちくしょ。

「ーーーーーーその・・・・
 悪かったな、いきなりお前を知らないこんな家に預けてよ。
 言っておくが、置いて行ったんじゃねぇぞ!
 あくまでも預かってもらったんだ!!  
 俺が一人前の死神になるまでって約束で。」

猫のルキア相手にこんな風にムキになって話をする俺を何やってるんだ?と思わない訳じゃぁなかったが、誤解されたままってのもなんかイヤだ。
相変わらず咎めるように 責めるみたいに規則正しく畳を尻尾で叩いちゃぁいたが、見つめる瞳と尖った耳は俺の話を理解しようと一生懸命なのが傍目にもわかる。

ーーこういうところは相変わらずで ホント可愛いvvvvv

「ルキア、すまなかった。
 知らない家での暮らしは人見知りで警戒心の強いお前には辛いかもしんねぇと心配してはいたんだ。
 けどよ。  どうしても大事なお前を安全なところで暮らさせてやりたかったんだ。
 わるかった、迎えもこんなに遅くなっちま」「にゃぁ!」

怒ったように一声啼いて尻尾をだんと畳に叩きつけて勢いよく立ち上がってルキアが抱きついてきた。
子猫の時よりは大きくなっちゃいたが、それでも座る俺より小さくて華奢な身体は手で触れるのも躊躇われるほどで細くて 受け止めた衝撃も心許無いほど軽いルキア。
額を胸に押し当てて俺の袷を左手で掴んで今までの想いをぶつけるようにもう一方の手で胸板を叩く。
伏せられた顔から熱い雫がはたはたと死覇装の腿に落ちる。
言葉にできないルキアの想いが痛々しくて 小さな身体を抱き締める。

「悪かったって・・・・・ ルキア 悪かった・・・・ルキア・・・・」

子猫の時のように小さな頭を撫でながら呪文のように繰り返した。






要らなくなったから・・・・ 役に立たなくなったから・・・・ 棄てられてしまった・・・・
汚い色の猫だから・・・・ いつまでも小さいから・・・ 捨てたのか?

ずっとずっと恋次を捜しながら ずっとずっとそんな思いに胸が圧し潰されて苦しかった
何度も押し寄せるそんな考えの辛さに耐えらなくなって いつしか『恋次』のことを考えるのを止めていた。 

ガキだった恋次が大きくなって現れて 『大事』 って言ってくれた。
要らなくなったわけじゃなかったのだな
棄てられたわけじゃなかったのだな

頭を撫でる大きな手が温かくて懐かしい・・・・
再びこうして会えて嬉しい

見上げて 嬉しい気持ちを伝えようと 「にゃぁっvvvv」 って言ってやった。
びっくりしたような顔したまま恋次がみるみる髪と同じ色になった。
コヤツはどこまで赤くなれるのか・・・・・?  面白いガキだ。





ちきしょ・・・
すっげぇ 可愛いじゃねぇかよ。
猫の時も群を抜いて可愛い猫だったけど・・・・ 人の姿に 人間の顔になって
そんな可愛い顔で微笑うのは反則だろ!




「ル・・ルキア、ちょ・・・ちょっと待て・・・そんなひらひらした洋服で肩までよじ登るのは止めろ!!
 もう小せぇ猫じゃねぇんだから・・・」

ーー いや、小せぇことは小せぇガキなんだが・・・・

俺の制止も聞かずに白い腿も露わに肩に座り ルキアが満足そうな笑みを向けてくる。
そうだった・・・・ コイツは俺の肩に乗るのが好きだったーー いや、違う・・・・肩からジャンプするのが好きだったんだ!!

「ちょっと待てってーー」

止める間もなく肩の上で立ち上がるとひらりとジャンプした。
翻る黒い洋服から覗く白い足に さっき見た白い裸身を思い出して動揺するーー 馬鹿か、俺は!!
相手は猫で あのルキアなんだぞ!!

くるりと振り返ったルキアの得意そうな満面の笑みに 戸惑いながらも笑みを返さずにはいられねぇ!!  ちきしょーーなんなんだ俺は?!   この胸の動悸は?!

再び走り寄ってきたルキアが小さく首と傾げて不思議そうに俺を見上げるーー 
引き込まれそうに深い紫色した大きな瞳 
赤い小さな唇 
柔らかそうな桃色の頬 

震える指先でそっと全ての輪郭をなぞる
滑らかな白い肌は 当然のように猫だった時とは違う感触なのに 
触れる指先の気持ちの良さは変わらなくて・・・・ 

されるがまま 全幅の信頼を寄せて見つめる瞳が 
俺の心臓を鷲掴んで 締め上げる

こんなに無防備なルキアを隊長にこのまま渡すのか・・・・俺は
渡してしまっていいのか?!

思わず抱き締めたルキアのーー
華奢で小さな身体ーー力を入れれば簡単に折れそうな身体を実感する
俺が守りたかった小さな猫  大事なもの
取り戻せるものなら取り戻したいーー たかが猫じゃねぇよ!!
俺の「ルキア」だ!!

「ルキア・・・・・ もう放さねぇ
 俺はお前がどうにも心配で・・・心配で・・・・・・すっげぇ大事ーー 」
「・・・にゃぁ・・・・」

小さく啼いたルキアの可愛い声が 俺を呼んだように聞こえてーー
黒髪にそっと口吻た。




俺はルキアの請われるままに肩に乗せて庭に出て 軽く投げてジャンプさせたり くるくると振り回して遊んでやったーー 子猫の時 アイツが好きだった遊びだ。
流石に俺が大きくなって力も付いて アイツも猫じゃなくなった今、昔ほど力いっぱい投げたり、振り回したりはできなかったが、それでもルキアが本当に嬉しそうな笑顔で喜んでいる姿をこうして見れただけでも俺はすっげえ幸せだった。
あの馬鹿!が現われるまではーーー

「お前、何やってんの~?!   
 餓鬼みてぇで 天下の護廷隊の死神とは思えねぇぜ。」

にやりと馬鹿にした笑いを浮かべた一護が頭を掻きながら立っていた。

「一護、うるせえよ!   てめ、何しに来た?!」

見知らぬ一護に慌ててルキアが走り寄ってきて俺の足元に隠れた。

「何しにって・・・・・ しょうがねぇだろ、 あの爺さんがうるせえんだから。  
 交替だとよ。」

俺は足元のルキアを抱き上げて 一護に引き合わせた。

「ルキア、コイツもお前を助けた一人で俺の同期、黒崎一護だ。」

おずおずと黒崎を見るルキアの・・・・・耳が萎れ、嫌そうな表情が笑える。

ーーホント コイツは人見知りをする猫だったのだな・・・・・。

「まぁ、そんなわけでよろしくな、ルキア。」

一護が気難しいいつもの表情を一転させて、人懐っこい笑顔を見せた。
あっという間にルキアがぷいっと顔を逸らして俺に肩にしがみ付く。

「・・・・ちぇっ、 ホント 人見知りなんかするんだな。
 てめーがいない間中 ずーーっと あの朽木隊長からコイツのことを聞かされてたんだぜ。
 人見知りだとか、寂しがりだから一人にするなとか、嫌がることはするなとか 絶対に触れるなとか・・・・・ あーもう・・いろいろ煩く言われすぎて 後はもう忘れた。」

いたづらっぽく笑う一護に あーコイツってこういう出たとこ勝負なヤツだったと再確認する。
まぁ・・・・・ 正義感の強い女子供には優しいヤツだから大丈夫とは思うが、一応

胸倉を掴んで 引き寄せて耳元で囁いた。

「怪我させんじゃねぇよ、大事に扱え、いいな!」
「ーーっざけんな!!
 誰に向かって口訊いてるんだ、てめ。
 俺には歳の離れた双子の妹がいるんだぜ!
 てめぇよりはるかに子供の扱いは慣れてるって!!」

不敵に笑う一護にイラっとして突き放す。

無言で屋敷の落ち縁に向かい ルキアを強く抱き締める。
「きっと俺が後で迎えに来るから しばらくアイツと遊んでいてくれ。
 あぁ・・・嫌なら遊ばなくてもいい。
 悪いヤツじゃねぇから 居るだけでいい。
 一緒に居るんだ。  
 また、あの盗賊が戻ってきたら大変だからな。」
「にゃあ」

不本意だが、分かったような返事をしたルキアに安心してそっとその場におろした。
俺を見上げる不安そうな瞳に胸が痛い。

「じゃぁ、一護 頼んだぞ。」
「へいへい、早く行けよ。
 隊長が苛々とてめーを待ってたぜ。」






うへぇ~ と 辟易と顔を歪めて 恋次が去っていった。

元猫の まだまだ小さな餓鬼に振り回されてるとしか思えねぇ 隊長と恋次ーー 
そしてソイツ等に巻き込まれてさらに振り回される自分ーー
馬鹿馬鹿しい茶番に付き合わされちまったと大きな溜息が出た。

さて・・・・ どうすっかな~~?










にゃんルキにまで怒られちゃう恋次。(笑)
こういう立ち位置なんだと思います(≧ω≦)


つづき


Close・・・↑


にゃんルキ物語 | CM : 0 - | Top▲

COMMENT LIST

にゃんルキ物語 1 
にゃんルキ物語vvvvv

やっと本編 今回は白ルキです

最初から読むなら にゃんルキ物語 序 1 からどうぞ。




web拍手 by FC2
拍手ありがとうございます!
(オンマウスで夜にゃんさんが動きます♪
その後、クリック下さるととっても嬉しいです!)


驚き と 戸惑い




朽木家の伝説  

飼っていた白い愛猫がある日 それは美しい人間の女に変化した。
その美しさに囚われた朽木家の先祖がその女を妻にした。
その途端に名門・朽木家は幸運に恵まれ、掘れば金が・・・・ 事業を興せば大成したという。




以来 朽木家では代々猫を大切にするようにという家訓が残っている。
特に白い猫を大事に飼っていた。
尸魂界では似たような『猫伝説』が各所に残っている。
特に具体的な資料が残っている事と今なお朽木家が大家であるがゆえに有名な伝説となっていた。


馬鹿馬鹿しいーー

清家信恒は侍従長として語り継がれた話を守らねばならぬ立場ゆえ、それで構わぬ。
だが、当主たる私はそのような話を信じねばならぬほど愚かでも 頼りとするほど「力」のない者でもない。






私(朽木家)に恋次が預けた 「ルキア」。

真っ黒い毛にしなやかな肢体と青紫の大きな瞳を持つ美しい子猫
飼い馴らされた「朽木家」の猫にはない 誇りと己のために戦うことを厭わない野性味ある俊敏な猫

我が前に現れた時には傷だらけで痩せ細り、毛艶も悪くなっていた。
だが、抱き上げた際に見せた凛とした強さを秘めた美しい瞳に魅了された。

たかが猫一匹が死にかけているからといって私が看病するなど・・・・と思わぬではなかった。
生徒・恋次から預かった責任があるからだと己に言い訳しながらーー 
本当はもう一度私を捕らえた美しい瞳を見たかったのだーーー それほどに魅せられていた。

痩せ細り死にそうだった「ルキア」は日に日に元気になっていった。 
私の手から少しずつミルクを飲み、餌を食べて 私が座っていれば膝の上で、寝ている時は肩口でよく眠った。
普通、猫は家に付くという。 
餌など誰からでももらうものだと思っていた。
私が呼べば どこからともなく姿を現して 「にゃぁ」と返事さえして甘えて擦り寄って来るので前の主の恋次同様に人懐っこい性格の猫なのだと思っていた。
だが、私が留守の間、誰が呼んでも姿を見せず餌も食べに来なかったと聞いた。
「白哉様以外でルキアに触れる事が出来たのは最初の頃、無理矢理捕まえて風呂に入れた下働きの者だけでございますよ、きっとーーその者は傷だらけになったというーー」

そう言って猫好きで猫達にも好かれている清家信恒が嘆いていた。
今までこれほど自分に懐かない、触れさせもしない猫はいなかったと。




恋次とは死神になったら、返すと約束していた。
私はずっとそのつもりでいた・・・・。
だが、いざ返す段になった時、私の口から出たのは否定の言葉だった。

「隊務によっては泊まりで家に帰る事も出来ぬ貴様にはあのように寂しがりの子猫を飼う事などできぬ。」

返さぬとは言っていないーー約束を違えてはおらぬ。
だが、それもただの方便、言葉の絢だ。
朽木白哉ともあろうものが・・・・ 猫一匹になんということだ。


ルキアを手放し難いと思う自身と このままでは沽券に関わると逡巡して ルキアに決めさせることにした。
恋次と私を目の前にしてルキアがどうするのか・・・それで判断すればよいと。

そうして恋次を我が家に招いた
ーールキアに選ばせるためにーー 我勝手な想いを断ち切るために。

招いたその日 庭に出ていたルキアが らしくない声で叫んでいたような気がして呼んでみたが現れないので訝しく思い、探してみれば侵入した賊に捕らわれていた。
我が朽木の家に盗みに入るとは随分剛の入った者がいたものだ。

追いついて助け出した「ルキア」は驚いた事に人間化していた
間違う事なき「ルキア」の声と瞳 耳と尻尾を持った黒髪の少女にーーー

「馬鹿な」 と我が目を疑い、戸惑うあまり賊を取り逃がしてしまった。






不機嫌な私と呆然とした阿散井恋次と真っ赤な顔の黒崎一護を前にして朽木家・侍従長・清家信恒が言った。

「伝説の猫が現れたのです。
 まだ完全に人間になってはおりませんが、3人の前でその姿になった以上どなたかのためにあの猫は人間化したということです。
 これから3人様にはこのままこの邸にお留まり頂いて、等分の時間をあの猫と過ごして頂きます。
 そこで「ルキア」様を完全な人間にできた方が連れて帰られると良いでしょう。」
「はぁっ?  爺さん、俺は全然関係ねぇだろ?!
 恋次か、朽木隊長が飼ってたんだから・・・・ 初めて会った俺は部外者だって。」

赤い顔でぼうっとしていた黒崎とか言う隊士が清家に猛然と抗議した。

「わたくしもそうは思いますが、残念ながらそういう「決まりごと」とさせて頂きます。
 何故なら、伝説の猫は正当な持ち主の元には『富』と『栄光』をもたらしますが、意に副わぬ者や無理矢理捕らえて放さなかった者にはその家に 一族に『厄災』をもたらしてきたのです。」

「はぁっ?」

っと 再び黒崎は頓狂な声を返すが『家』に『厄災』と言われては家族・親族のいる者は黙って従うしかないだろう。

清家もとても残念そうに溜息を吐いてぶつぶつとぼやく。

「よりによって何故・・・・今日 賊が・・・・」

そんな中、ばたばたと廊下をものものしく走る音が近付いて来る。

「申し訳ありません、ご当主様、清家様!
 今後の事について「ルキア」様に清家様の仰ったとおりご説明申し上げていたのですが、鏡でご自身のお姿をご覧になった途端、ご乱心あそばされてわたくしどもでは もう・・ どうにも・・・」

廊下の障子の向うで奥から走ってきた侍女が息も荒く切れ切れに頭を下げて言上した。

「ルキア!」 そう言って立ち上がった恋次を手で牽制する。

「よい、久しぶりに会う貴様では余計にルキアが混乱する。
 まずは私が行く。」







怯えた顔をした侍女が数人、ルキアの部屋の前の障子に背を向けて押えていた。
私の姿を見て 一様にほっとした顔をした。

侍女には何も聞かずに、「ルキア、開けるぞ。」 そう伝えて障子を引いた。

午後の陽の差し込む明るい部屋は大量に白く浮かぶ羽毛と部屋中に散らばった鏡の破片が乱反射して 白と光によるまるで別世界の様相を呈していた。
その真っ白な世界の中心に小さな赤と黒が隠れていた。

蝶柄の赤い布
艶やかな黒髪

羽毛が詰まっていた気に入りの座布団の赤い蝶柄の布キレに突っ伏して
着ている白い服も切り裂いたのだろう、細い骨が浮かぶ白い背を曝して蹲る小さな少女。

砕かれた姿見の鏡の欠片が部屋中に飛散する様に
切り裂いた座布団の中身の羽毛が大量に浮遊する様に
小さな黒猫だったルキアの大きな混乱と困惑が伝わる。




「ルキア」

いつものように呼びかけると びくりっと 小さな体が震えた。
だが、いつものようにルキアが返事をして擦り寄って来る事はなかった。

最初に奥庭で拾った時の子猫のルキアを思い出すーー
がりがりに痩せて傷ついて震えていた子猫

あの時のようにそっと抱き上げて優しく髪を撫でる・・・・子猫ほどに小さくはないが それでも片腕の中にすっぽりと納まるほど小さく華奢な少女。

大人しく抱かれて私の胸に顔を寄せると か細い肩を小刻みに震わせるーー
声をたてずに泣いていたーー 
部屋が表していた激情とは裏腹にあまりに静かにーー声を殺して泣く姿に胸が痛む。




「ルキア・・・・
 どのような姿になろうともルキアはルキアだ。
 私の大事なものであることには変わりはない。

 大丈夫・・・・安心するが良い。
 そなたがどのような姿になろうともずっと私の元からどこにもやりはしない。」

私の言葉に子猫の時のように驚いたように大きな瞳で私を見上げた。

安心させるように微笑んだ私に 一瞬の間の後にルキアも嬉しそうに花綻んだように微笑んだ。
始めて見たルキアの輝くような笑みにどうしようもないほど心が騒いだ。
思わず両腕の中に強く抱き締めるほどに。

ーー ルキアを 誰かに渡すことなどできぬ。

「にゃぁ・・」

弱々しく苦しげに啼いたルキアに我に返る。

伝説の猫など私には不要だ!
この際、恋次に返してしまうのがよかろうーーー

さっきまで・・・顔を見るまではそう思っていた
あまりに早い己の心変わりに思わず苦笑するーー



私の袷と掴むルキアの手が鏡を割って傷だらけなのに気付いて部屋を移して 侍女に処置の薬箱を持ってこさせる。

膝の上で完全に信用しきって小さな身体を寄せるルキア。
私の言葉を一心に聞こうと耳を尖らせてじっと紫蒼の瞳で見上げる癖は子猫の時のままだ。
だが 黒髪に対比される滑るような白い肌に桜色の頬と珊瑚色の艶やかな唇は大きな紫蒼の瞳と相まってとても美しい。

子猫の時よりは言葉を解すのかもしれない・・・・ 傷を治すための薬だと説明するとこくりと小さく頷いた。

肉球のない細い指先と小さな手
幾重にも赤く走る傷に 眉をひそめて、

「もう二度とこのような無茶はしてはならぬ。」

と戒めると申し訳無さそうな顔で小さく「にゃぁ」と返事をした。

小さな頭に口吻て 胸の内に抱きしめて髪を撫でる。
しなやかに形を合わせてぴったりと寄り添う様がいじらしく愛おしさが増す。

何故 あの時もっと早く一人抱えてしまわなかったのだろう。
今更な悔恨が胸を締め付ける。

この後、同じ時をあの馬鹿どもとも過ごさせてやらねばならぬのかーー



ルキアの戸惑いが大きいうちは『白』ではなく『黒』い服を用意させた。

根気良く説明してなんとか納得させて別室で侍女の手で着替えさせたが、改めて現れた時に見せた恥じらうような様がまた・・・・愛らしい・・・・。

あの馬鹿どもにこの可愛らしいルキアは勿体無いーー 

などと思っていると その馬鹿の赤い方が現れた。

「すみません、隊長。
 爺さんにそろそろ時間だから行って交替するように言われまして・・・・・。」

尻切れた会話に赤い馬鹿を見れば、ルキアに目を奪われて動きを止めていた。
一瞬殺意に近い感情が起こるが、ルキアの目の前なのを思い出し、いつものように感情に蓋をして朽木の当主に戻る。














ヤバイッ

これ以上白哉様の独白が続くとルキア以外皆殺しにしてしまいそう・・・・。









にゃンルキ物語 2


Close・・・↑


にゃんルキ物語 | CM : 0 - | Top▲

COMMENT LIST

にゃんルキ物語 序2 
突然、降って沸いたお話ーーよくある企画 第二弾です。

最初から読むならこちら
にゃんルキ物語 序1



web拍手 by FC2
拍手ありがとうございます!
(オンマウスで夜にゃんさんが動きます♪
その後、クリック下さるととっても嬉しいです!)


運命の日




その日、白哉様が帰るのを待ちながら、いつものように庭で蝶を追いかけていた。
どうしてこう・・・この蝶というヤツラは私達猫をむずむずと誘って止まないのだろう・・・・。
赤や黄色や白い花を戯れる様に飛ぶ蝶に狙い定めた。

ふっと赤い花に ガキ 「れんじ」 の赤い髪を思い出すーー今朝、部屋を出る白哉様がいつもの様に何事かを話しかけた中に「れんじ」の名前が出てきた所為だ。
けれど、もうこの家に来たばかりの捜していた頃のように顔を思い描く事が出来なかった。

もうあの赤髪にガキの「れんじ」の顔も忘れるほど長くこの「くちき」の家で白哉様と暮らしていた。



動きを止めてぼんやりしていた私の目の前が闇に包まれ体が大きく反転した。
突然のことに吃驚して 手当たり次第に暴れるが真っ暗な中で無闇に伸ばした爪が何かに引っかかり、今度は外れなくなってしまい、ますます身動きがとれなくなった。
何か袋の様なものの中に入れられてしまったらしい。
突然、真っ暗闇の中で反転してどうすることもできない自分に混乱した。
だが、叫ぶように啼いていた自分の声に驚いて少し冷静になれた。

私はいったい叫んでどうしようとしていたのか?
誰かに助けを求めていたというのか?ーーーそのような者はいないーーー
今まで自分の爪と牙で戦ってきたのだ。  
今更何を頼ろうというのか?!

袋ごと運ばれ、どこかに早く移動しているらしい。


ふいに古くから「くちき」にいる白い猫とした話を思い出す。

「あんたさ、当主様のお気に入りになったみたいだから言っといたげる。
 お気に入りってことは『金』になる猫になったって事だから、気をつけなさいよ。」
「『かね』になる猫?」
「そ。   人間ってのは『金』が大好きなのさ。」

私は『かね』になる方法など知らぬ・・・・。
恐る恐る訊いてみる。

「『かね』になれなかったら、どうなるのだ?」

白い猫は苦笑いを浮かべると尻尾を振りながら去っていった。
 「殺されるだけさ。」って言葉を残して。

あれから色々と屋敷内をまわってみたが、『かね』になる方法など分からなかった。
それどころか 『かね』が何なのかすら分からなかった。
このまま連れ去られて 『かね』になれない私は殺されるしかないのだろうか・・・・。

真っ黒い闇の中 手足の爪が袋の布に絡まったままだ。 
私は自分の命のために戦う事もできぬまま殺されるしかないのかーーー闇がますます私を底知れない恐怖に突き落としていく。
私はこんなに弱いはずではなかった。  
「れんじ」とともに戦っていたこともあったはずだ。
そう、戦う時は私より動きは鈍くともアヤツがともにいた。
思い返せば、たった一匹で戦った事などなかった。
しかもこのように手足が不自由ではなかったーーー自然に体が震える・・・・。
手足が急激に冷えて がんがんとした頭痛が私を襲うーーーこのままーーー知る人もない場所で殺されて死ぬかもしれないーーー今度こそ・・・・。











御伽噺で有名で 超金持ちの家 「朽木家」ーー未だに猫をたくさん飼っているらしい。

「ーーで、恋次。
 もしかして 朽木隊長もその猫の御伽噺を信じてるってぇの?」
「んぁ?!   一護 てめ、バッカじゃねぇの。
 あの隊長が んなの信じてる訳ねぇだろ?!」
「でもよぉ・・・ お前が昔飼ってたって猫を返しちゃくんねぇんだろ?
 本当は信じてんじゃねぇの~?
 お前もさ、いい加減諦めて違う猫ーー。」
「うるせぇよ。
 お前はアイツを見てねぇからそんな風に言えるんだって・・・・。
 そう簡単に代わりが見つかるような種じゃねぇんだって。」
「お前って 何でもひきずるタイプ?
 んなんだから、新しい女と付き合えないんじゃね?」
「うるせーな、人の女の心配はいいから てめぇの心配しろっつの。
 てめぇは女のおの字もでねぇじゃねぇか・・・・まさか」 「うるせえ!」どごっ 「うおっ」

思いっきり俺を蹴った後、耳まで赤くして一護が俺の前をすたすた早足で歩き出した。
本当に揶揄い甲斐のある純情なヤツ。


そうなんだよな。
俺はいきなり殴られたり、蹴られて殺される心配のない精霊廷であの子猫を暮らさせてやりたかったんだ。
そのために死神になるって思ったのだ。
あの当時、教諭だった朽木隊長にアイツを預けたってだけで 苦労して死神になって自由に飼えるようになった今、約束どおり返してもらうつもりだった。

「隊務によっては泊まりで家に帰る事も出来ぬ貴様にはあのように寂しがりの子猫を飼う事などできぬ。」

その一点張りで全く返してくれる気は無さそうだ。

そうーーあの子猫は変な猫だった。

滅多に昼間見ることはできなかったが、真っ黒で艶々した毛並と一度見たら忘れられない大きくて宝石のような綺麗な青紫の瞳をしていた。
警戒心が強くてツンとした自尊心の高そうな態度。
しなやかな動きの綺麗な子猫。

一度木の陰に隠れている時、猫狩りの大人たちに嘘を教えて逃がしてやった事がある。

俺はただの気紛れで助けただけだったが、アイツはその後俺を逆に助けてくれた。

それ以来、「ルキア」は俺のねぐらに居ついた。
しばらくはツンとして触れさせてもくれなかったくせに寒い晩に布団に潜りこんで来てからは嘘のように可愛い声で俺の帰りを迎えて触れさせてくれるようになった。
その迎えさえ最初は躊躇いがちに小さく啼いていたのがだんだんと喜びも露わに啼いて走り寄って来るようになってくるのだから、もともと可愛いらしい小さな猫に自分でも滑稽なほど夢中になっていっても仕方ないだろう。
猫なのに忠犬のように人に懐いたのだから変な猫だよな。

とりあえず、今日は珍しく隊長が「会うがいい」って偉そうに言ってくれたので超久しぶりに顔を見に行く。


もしかしたら 朽木の贅沢な暮らしにもう俺の顔など忘れてしまっているかもしれないーーーそれなら、それでむしろきっぱりと諦められるだろうーーー。
なかなか人馴れしない、警戒心が強い「ルキア」を充分言葉で説明したっていっても 所詮『猫』のアイツを、なかば騙すように朽木家に預けたのだから アイツの信頼を裏切った俺はとっくに見限られているかもしれない。
それに冷静に考えれば、たかが猫の事でこれ以上隊長と揉めるのはあまりに大人気ない。
ずっと別れ際の哀しそうな泣き声が耳について離れなくて気になっていたのさえ俺の勝手な思いこみでしかないのかもしれない。


そんな俺の気も知らずに「御伽話で有名な朽木家」に行くなら 同行させろって・・・同期で十三番隊の黒崎一護は暢気に物見湯山を決めている。






朽木家の長く高い塀沿いに門を目指して進んでいるとーーー突然、その高い塀を乗り越えて人が降ってきた。
袋を背中に担いで覆面をするその姿はいかにも盗賊としか思えない。

こんな昼日中に泥棒に入るとは腕と度胸に相当自信があるのかもしれないが、今日は相手が悪かったな・・・・・・ 俺ら死神2人を相手にする羽目になったのだからな。

すかさず斬魄刀を抜いた俺ら二人相手に袋を担いでいる盗賊も斬魄刀を抜いて応戦してくる。
斬魄刀ってこたぁ、コイツも同じ死神じゃねぇかよ
俺も一護も腕に自信があった!!  
だが、この盗賊はそんな俺達の剣を嘲笑うかの様に余裕でかわし、受けては薙ぎはらう。
いや、実際に目が哂ってる。

気付いた一護と俺はムキになって斬りかかる。
盗賊が大きく跳んで後退したその瞬間、朽木隊長が現れて一閃で横薙ぎに切り払う。

盗賊の肩に抱えていた盗品の入った袋が俺達の頭上に落ちてくる。
何が入ってるか分からなくて、危ねぇから避けようと大きく後退していたのだが、袋の口から白い足が見えて・・・・急いで手を伸ばす。
同時に気付いたのだろう、一護と隊長も慌てて抱えに来た。
男三人がかりで落さないように衝撃を与えないように救い上げた盗品の袋には全裸の少女が入っていた。


真っ白な肌。
まだ胸もそんなに膨らんでいない華奢な少女の身体。
細く真直ぐな手足。
真っ黒な髪に尖った黒い耳。
長い睫毛に朱をさしたような小さな唇。
瞳を閉じたままでもとても綺麗だと思えるような少女。

「ーー馬鹿な」と言った隊長の声に我に返る。
ちらりと見た一護は真っ赤になったままじっと見入って動けないでいる。
隊長が羽織を脱いで少女を包む。


ゆっくりと瞳が開けられて・・・・・意識がまだ飛んだようなぼんやりととした顔で少女が「にぁあ」と言った。
忘れる事の出来なかったあの声で。



「なんだそれはーーーまさか、あの伝説の猫なのか?」

驚き見入っていた俺達の頭上で同じ様に驚いている声が降ってきた。
一人冷静な朽木隊長が一瞬で消えて斬りかかっていくが、

「ははっはは・・・・・ 面白い。
 必ずその猫 再び貰い受けに参る。」

盗賊もそんな捨てセリフを残して一瞬で消えたらしいーーこれらは一護に後から聞いた事。
俺はそんな周りの出来事も映らないほど呆然と目の前の黒髪の少女の瞳に囚われていた。
ずっと脳裏に焼きついていた大きな青紫の瞳に。




つづき

Close・・・↑


にゃんルキ物語 | CM : 2 - | Top▲

COMMENT LIST

【Re: タイトルなし】 by 月城はるか


唯奈様 
うわぁい!! (≧▼≦)
面白いって書いて下さって本当にありがとうございますv-237
これから糖度が上がる(?)予定ですが、カップリング設定がないので自分的にも完全に(総受け)を愉しんで書かせて頂きます。
決まった最後はないのでこれから・・・・・なのですが 楽しんでいただけたら とってもとっても嬉しいです(*^□^*)。

【】 by 唯奈


ニャンルキ面白いです!続きも楽しみにしてます!

にゃんルキ物語 序 1 
突然、降って沸いたお話ーーま、よくある企画っちゃ 企画なんですけど。

どの部屋にも属さないパラレルって事と ラストシーンのないただただ思いつきだけの設定企画ーーその内にサイト内に部屋を作るかもしれないし、作らないでここだけでチョイ書きのまま終わるかも・・・・っていう危うい企画です。
CPの設定も無しです。

しかたねぇな~~ また、思いつきだけで話書きやがって・・・・ んだって・・・どれどれ?  って方だけどうぞ。

web拍手 by FC2
拍手ありがとうございます!
(オンマウスで夜にゃんさんが動きます♪
その後、クリック下さるととっても嬉しいです!)


nyanruki2.jpg



にゃんルキ物語 序  1


私は黒猫だ。

いや、正確にはだったのだ。

先日、突然 人間化して現在耳と尻尾以外は猫らしさが失ってしまった。
原因などは知らぬ。 
元が猫であった私に分かる訳がないであろう。

分かるのは 猫だった時に持っていた戦う為の早い動きと高く飛ぶ力と爪と牙、温かな毛を突然失ったという事。
得たものは以前よりも人間の言葉を解する事と日常の記憶が鮮明になった事くらいなのだから 明らかに失ったものの方が多い。

「くちき」の家の「じじゅうちょ」の「せいけ」が言うには私の様な猫は「きしょう(とても少ないという意味らしい)」なだけでなくこの後、もっと「人間」になる私はとても「うつくしく」なるらしい。
私を完全に人間化させることのできた男が私を「よめ」として、「とみ」と「えいこう」を得るのだとか。
昔、「くちき」の家にも「ひさな」という元・白猫の「よめ」がいたらしい、そのおかげで「くちき」は大きく「さかえた」のだと。
それは嬉しそうに話してくれた。


私が思うに 人間というのは本当は”馬鹿”なのやもしらぬ。

だいたい 「うつくしく」や「よめ」「にんげん」になる方法を知らぬ私が さらに「とみ」とか「えいこう」などという見もしらぬものを出せる訳があるまい!

昔の事などは知らぬ。
だが、今現実生きている中でそのような世迷いごとを信じるなど・・・・・愚かだと思う。
そのようなもので腹は膨らまぬ。
飢えれば 誰しも死ぬのだーー私はなにかを生み出す方法など知らぬ。
そのように期待されても知らぬものの責は負えぬ。



そう私は皆に何度も言っているのに誰にも私の言葉は通じぬ。
このような姿になった私には皆が何を言っているか以前より良く分かるようになったのだが、相手には何も伝わらぬ。   
すごく不公平だ!!






私かもっと小さい子猫の時、赤い髪のガキ「れんじ」と暮らしてやっていた。
ドン臭く殴られそうだったガキを子猫だった私が助けてやったのだ。
ま、お陰でしばらくは冬を温かく暮らせたし、アヤツは器用に魚を捕る事が出来たのでそれは助かった。


ある日、「れんじ」は「しにがみ」になるとか言い出して、今まで住んでいた町から違う町の「とうがくいん」とやらの「りょう」で暮らし始めた。 
その「りょう」は犬猫禁止の立ち入りは禁止だったとかで 猫の私は住めなくなってしまった。
「白い特殊な猫」を探している「くちき」という家に 瞳の青紫が綺麗だという理由で特別に黒猫の私は引き取られる事となる。 
(こういった経緯は最近 「人間化してから」理解した。)

その当時訳も分からず違う場所に置いていかれたことしか分からなかった私は 広く・・・・ どこまでも広い・・・・・ 人も猫も多いこの家の中を 毎日訳が分からないまま居なくなった「れんじ」を探し、彷徨った。
探しても探しても真っ白い猫ばかりで たった一匹黒い猫の私は「汚い色の猫」と罵られながら人間に捕らえられては毎日風呂に入れられた。 
白い猫達に蔑むように見られ、揶揄される事がとても孤独で辛かった。


猫も人も皆が影で「びゃくやさま」と呼び、平伏す「とうしゅさま」に出会うまでは・・・・。


ある晩 見知らぬ景色の場所に迷い込んでしまった私は 戸惑い彷徨う内にうっかり「びゃくやさま」の前に出てしまっていた。
いかに言葉の分からぬ猫とはいえ、この「くちき」で誰が一番偉いかくらいは察する事くらいはできるし、「くちき」が探す「白い特別な猫」ではない「黒い猫」の私が 「びゃくやさま」の前に出てはマズイことも理解していた。

この時の私は食事も満足に摂っていなかったのでひどく弱気で既に身を守るために戦う気力はなかった。
これからどうなるのかわからず 大勢の人間や猫を従わすことのできる「とうしゅさま」の前で小さい身体をさらに小さくして怯え、震えることしかできなかった。
そんな私を驚いた事に白哉様は「ルキア」と名を呼んでそっと胸に抱き上げて優しく撫でてくれた。
吃驚して見上げた私の瞳を見て小さく微笑むと同時に少し眉を顰めて何事か言った。
私はごりんごりんに痩せて傷だらけで毛艶も悪くなっていた。
たぶん その事を言っていたのかも知れないけれど、この時の私に分かったのは 「れんじ」って言葉だけだった。

その言葉に安心した私はそのままいつしか眠ってしまった。
久しぶりに触れる温かい人の体温が気持ち良かったし、白哉様はとても優しい香りがした。



その晩以来 白哉様は帰ると「ルキア」を呼び、待ちわびていた私はすぐに駆け寄り抱き上げてもらうーー「れんじ」と暮らしていた時のように。

最近、知ったことだが白哉様は私をずっと探してくれていたらしい。

毎日がとても楽しかった。
「れんじ」よりも白哉様は呼ぶ声も話し方も撫で方や抱き上げる時もとても優しくて それが少し切なく感じる時もあったけれど、私は幸せだった。
白哉様を待つことも 名前を呼ばれて抱いて優しく撫でてもらう事も 温かい腕の中で安心して眠ること出来る事も。
皆の前で険しい顔をしている白哉様が私には穏やかで優しい微笑みを向けてくれる。
そんなことが嬉しくて仕方なかった。



そうして私はあの運命の日を迎える。


つづき
にゃんルキ物語 序 2


Close・・・↑


にゃんルキ物語 | CM : 0 - | Top▲

COMMENT LIST









翻訳(Translate)
こんな人!?

月城はるか

Author:月城はるか
たぶん ♀
(たまに人称がオレ!)
基本キャラは 楽天家、単純、大雑把
「乙女」と「おっさん」が混在してます
社内評価は「天然」
<いや、絶対に違うから!

アニメファン、漫画と本が大好き
「BLEACH」「銀魂」「秘密」「彼方から」「Monster」「家庭教師ヒットマンREBORN!」「鋼錬」「チェーザレ」「竜の末裔」「ヨルムンガンド」「新暗行御史」「彩雲国物語」「十二国記」「最遊記」「のだめ」「君のいない楽園」「麒麟館グラフィティ」「死がふたりを分かつまで」ETC 塩野七生・今市子・道原かつみ・パトリシア・コーンウェルは全ての本  
  
HP緋狼白雪でBLEACHのイラスト・お話展開中。 
ここにHPのお話の更新、描いた画の言い訳?を書いていきます。
リンク フリーです。
相互にさせていただければ、すごく嬉しいです♪
jimmy.gif






ごめんなさい。


    クリック募金
    クリックするとスポンサー企業から募金されます。
    クリックで救える命がある。
    ブロとも申請フォーム
    月齢
    月の開運法ブログパーツはJavaScriptを有効にする必要があります。
    ご訪問ありがとうございます!
    見てる?
    現在の閲覧者数:
    share100
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。